戸建住宅でも防犯カメラが当たり前?防犯カメラの重要性と設置場所について

誰であっても、自宅の防犯性能はできるだけ高くしておきたいと考えるものですよね。最近のマンションなどであれば、入り口にオートロック機能を設置したり、マンションの各所に防犯カメラを設置して、建物全体で不審者を排除するといった防犯対策がとられています。そのため、マンションなどの物件選びでは、セキュリティ面を重視するという方が多くなっているのです。

それでは、戸建て住宅の場合の防犯対策についてはどうでしょうか?戸建て住宅の場合、家族の安全を守る防犯性能をできるだけ高めたいと考えるのであれば、防犯シャッターや防犯ガラス、防犯カメラや補助錠など、必要と思うものを自分で用意しなければならないのです。特に、マンションなどでは既に一般的となっている防犯カメラについては、犯罪の証拠を押さえることができるだけでなく、犯罪の抑止効果が非常に高いと言われているため、戸建て住宅でも導入する方が増えていると言われているのです。

そこで今回は、戸建て住宅で防犯カメラの導入を検討している方に向けて、防犯カメラにコストをかけるメリットはどこにあるのかや、どこに設置するのがオススメなのかということをご紹介します。

戸建住宅に防犯カメラを設置するメリット

それではまず、戸建て住宅に防犯カメラを設置するメリットからご紹介しておきましょう。最も大きなメリットと言えば、防犯カメラを設置していることが不審者からも見えることで、犯罪の抑止につながると言う点でしょう。以前別の記事でもご紹介しましたが、日本国内で発生する侵入窃盗(空き巣)では、戸建て住宅が狙われることが多く、令和元年に発生した空き巣事件ではその半数近くが戸建て住宅で起こったものなのです。

したがって、こういった被害を防ぐためにも、住宅の防犯性能をできるだけ高めていくことが重要なのです。ここでは、戸建て住宅に防犯カメラを設置することで得られる代表的なメリットをいくつかご紹介していきます。

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犯罪の抑止効果と証拠能力

どのような方であっても、のぞきや車・建物などへのいたずら、ストーカー、強引なセールス、窃盗、強盗など、自宅にいる時でもさまざまな事件や犯罪に巻き込まれてしまう危険があるのです。

戸建て住宅に防犯カメラを設置して「防犯カメラ作動中」と書かれたステッカーでアピールしておくだけで住宅の防犯性は高くなるのです。当たり前のことですが、空き巣犯などは、自分の犯行を見られるのを嫌いますので、防犯カメラがある家とない家であれば、後者の方が捕まるリスクが低いと判断することでしょう。つまり、防犯カメラを設置して、それをきちんとアピールすることで、犯罪者が近寄りがたくなるなど、事件や犯罪の抑止につながるのです。
また、万一空き巣などに入られた場合でも、犯罪の記録を残しておくことができますので、犯人逮捕にも役立てることができるでしょう。

宅内に設置すれば遠方から確認できる

共働き世帯が増加している現在では、お子様が一人で留守番している…なんてことも珍しくありません。仕事の関係ですので致し方ないことですが、親からすればとても心配…などと気になってしまう物でしょう。
最近では、宅内にカメラを設置しておけば、スマホやパソコンを通じてカメラをリアルタイムで確認できるような物も増えています。遠方からでも小まめに家の様子を確認することができるようになりますので、お子様を一人で留守番させても安心です。

利便性が高いカメラも多い

最近では、インターネットを介して離れた場所からも操作できたり、赤外線照射やLEDライト、マイク機能付きで音声を発することができるものなど、非常に利便性の高いネットワークカメラが登場しています。
これらのカメラは、防犯性能を求めるだけでなく、離れた場所からペットの様子を確認したり、餌やりができたりと、従来の防犯カメラではできなかったさまざまな機能がついているのです。したがって、必要に応じて導入するカメラを選べば、留守中も安心することができるようになります。

防犯カメラはどこに設置すれば良い?

戸建住宅において、防犯カメラの導入を検討した時には「どこに設置すれば良いのだろう?」と設置場所に迷ってしまう方が多いです。防犯カメラは「何を目的としているのか?」によって設置すべき場所が異なりますので、以下を参考に設置場所を決めると良いでしょう。

①玄関

戸建住宅に防犯カメラを設置する場合には、やはり人の出入りが最も多い玄関部分は外せません。空き巣被害に関しては、窓からの侵入が最も多いと言われていますが、ご近所トラブルや悪徳セールスの訪問などは、玄関がその舞台となるため、相手の顔や様子を残しておくのに適した場所と言えます。

また、玄関の目立つ位置に防犯カメラを設置しておけば、それだけで犯罪の抑止力が高くなりますので、空き巣犯などに狙われにくくなるでしょう。注意が必要なのは、玄関部分に設置する防犯カメラは雨で濡れてしまう可能性が高いため、雨よけが無い位置になる場合、防水タイプを選ぶなど、機種選びを工夫しなければいけません。

②駐車場

駐車場は家の中からも外部からも目につきにくい場所にある場合が多いため、防犯カメラの設置場所としてオススメです。目につきにくいということは、車上荒らしなどの被害に遭う危険性が高くなってしまいますし、いたずらで車が傷つけられてしまう可能性もあるのです。
したがって、そういった不審者を近づけないためにも、目立つ位置に防犯カメラを設置しておくのがオススメなのです。

③勝手口付近

勝手口は通常、家の奥まった場所にありますので、外から侵入されることは少ないと考えてしまう人が多いです。しかし、外部から姿が見えなくなる位置になりますので、空き巣や泥棒からすれば非常に犯行を行いやすい場所になるいのです。
こういった場所は、犯罪の抑止や証拠保持のため防犯カメラを設置しておくのが非常にオススメです。なお、人通りが少ない場所にカメラを設置する場合、人が近寄ることでライトが点灯するようなタイプを設置するのがオススメです。

④外部から見えにくい大きな窓

敷地内に大きな木がある、高い塀がある家などは、空き巣犯が敷地内に侵入したとしても通行人から見えなくなるため、非常に狙われやすくなってしまうと言われています。特に、空き巣犯の侵入手口では、『窓』からの侵入が最も多いため、外部から見えない位置に人が通れるような大きな窓がある家は注意が必要です。
こういった条件になっている戸建住宅であれば、侵入されやすい窓を監視できるよう、家の角などに防犯カメラを設置するのがオススメです。

⑤子供や高齢者、ペットがいる部屋

これは防犯目的とは少し違うのですが、まだ小さなお子様を一人で寝かせている場合や、要介護の高齢者が寝ている部屋などにネットワークカメラを設置しておくことで、離れた位置からでも定期的に様子を確認することができるようになります。したがって、何かあっても即座に気付くことができますので、安心できます。
また、最近では外出先からペットの様子を確認するため、ペットがいる部屋にネットワークカメラを設置する人が多くなっていると言われます。

戸建住宅に防犯カメラを設置する場合の注意点

それでは最後に、戸建て住宅で防犯カメラの設置を決めた場合の注意点についてもご紹介していきましょう。防犯カメラは、犯行の様子を残しておくだけでなく、そもそも犯罪を抑止するという目的もありますので、設置の際にはいくつか注意しておかなければならないポイントがあるのです。
以下の点は注意しておきましょう。

用途、設置場所の環境を考慮する

防犯カメラにもいくつかの種類が存在しています。大きく分けると『屋内用』と『屋外用』に分けることができ、屋外に屋内用を設置してしまうと防水機能の低さからすぐに故障してしまう…なんてことになるのです。また、撮影する画質や撮影可能な明るさなど、カメラによってスペックがかなり違ってしまいますので注意が必要です。
防犯カメラを購入する前に、どのような用途で設置するのか、どこに設置を予定しているのかきちんと決めたうえで、必要なスペックを持つカメラを選択するようにしましょう。

メンテナンスのことも考慮する

防犯カメラの設置目的によっては、24時間常に作動してもらわなければならない場合もあります。そのため、故障などで作動できなくなってしまうと困ってしまう訳です。また、万一故障した場合でも、メンテナンスがしにくい位置に設置してしまうと、修理が大掛かりになり、時間もコストもかかってしまうことになります。
防犯カメラは、設置すればそれで終了ではなく、定期的なメンテナンスが必要になる機器ですので、簡単なメンテナンスであれば自分で出来るような位置に設置しておくのがオススメです。

死角を増やさないように設置する

防犯カメラは、機種によって撮影範囲が決まっています。したがって、やみくもに設置だけしたのでは、設置位置・角度によってカメラでは撮影できない死角ができてしまい、防犯カメラを設置した意味がなくなってしまうことがあるのです。特に、一目で死角がわかるように設置してしまうと、空き巣犯に狙われやすくなってしまうなど、防犯カメラの設置が逆効果になってしまうこともあるのです。
したがって、防犯カメラを設置する際には、カメラの撮影範囲をきちんと把握し、死角ができないように設置位置と角度を決めましょう。

撮影場所の明るさを考慮する

屋外に防犯カメラを設置する場合、設置場所の明るさをに注意しなければいけません。撮影範囲と同じように、防犯カメラによって撮影可能な明るさが異なるのです。
例えば、夜間になると明かりが全くなくなるような位置に設置する場合には、デイナイト機能や赤外線機能など、夜間撮影機能付きの防犯カメラを設置しなければ意味がありません。なお、カメラ周辺に人の気配を感じた際、LEDライトなどを点灯させ威嚇するような物もありますので、夜間は真っ暗になる場所はこういったものがオススメです。

まとめ

今回は、戸建て住宅の防犯性を高めるのに、非常に役立つ設備と言われている防犯カメラについてご紹介してきました。マンションなどであれば、ほとんどの場合、防犯カメラが設置されるようになっています。しかし、戸建て住宅に関しては、まだまだ一般的とは言えないのが現状で、防犯カメラの導入を検討すらしていない…という方も多いでしょう。

しかし、忘れてはいけないのは、日本国内で発生している空き巣被害に関しては、集合住宅ではなく戸建て住宅が主に狙われているというデータがあるなど、自宅の防犯性能を高めることは非常に重要なことなのです。こういった犯罪者に関しては、自分の姿が残ることを嫌いますので、防犯カメラが設置されているだけでも狙われにくくなると言われています。
防犯カメラは、犯罪の証拠を残すだけでなく、犯罪の抑止効果も高いと言われていますので、導入を検討してみてはいかがでしょうか。