湿気でお風呂がカビだらけに…キレイにカビを除去するための基礎知識について!

今回は、お風呂や窓のパッキンなど、普段からきちんと掃除しているつもりでも、いつの間にかカビが繁殖してしまっていた…なんて際、キレイにカビ取りをするための基礎知識をご紹介していきます。

最近では、お掃除に使用する道具などもどんどん進化していますし、ドラッグストアなどでも強力なカビ除去剤が販売されるようになっています。しかし、テレビCMなどでは、キレイにカビが除去できているのに、自宅で使用した際には、「思ったよりもカビがとれない…」と感じてしまうことも多いのではないでしょうか?
このような状況になると、「広告のために大げさに言っていただけか…」と少し騙された気分になってしまうこともありますが、実は、カビが綺麗に除去できない理由は、掃除の仕方が間違っている…という場合もあるのです。市販のカビ除去剤などは、容器に使用上の注意点などがきちんと記載されているのですが、実際に使用する際に、注意事項まで細かく確認しているなんて方はほとんどいないと思います。しかし、その行動が「カビがとれない…」という結果につながっているのかもしれませんよ!

そこでこの記事では、お風呂や結露などでカビの繁殖を招いてしまう窓のパッキンなどについて、キレイにカビを除去するための基礎知識をご紹介していきます!

水分が残っている場所にカビ除去剤のスプレーはNG!

「強力なカビ除去剤と謳っている商品なのに、全然カビが取れない…」なんて経験をしたことがある人は多いでしょう。お家の中でカビが生えてしまう場所の代表といえば『お風呂』なのですが、お風呂のカビ除去を考えた際には、スプレー材の使用方法を間違ってしまっていることで、「カビがとれない…」となってしまっている方が多いです。

例えば、お風呂のカビ取りは、浴室のお掃除のついでに行うことが多いですよね。通常の浴室用洗剤を利用して、ゴシゴシ掃除した後は、一度シャワーを使って浴室内を水で綺麗にしてしまいます。そして、その後にカビ除去用のスプレーを利用するという流れが一般的です。ここまでの説明で「何が間違い?」か分かっていただけましたか?
実は、上述のような流れでカビ除去剤を利用する場合、浴室内がまだたっぷりと濡れているのに、その上からスプレーしてしまい、カビ取り成分が水分で薄まって効果が落ちてしまっているわけです。ちなみに、ドア枠や窓、壁のパッキン部分に使用する『ジェル状』のカビ取り剤も同様で、水分が残った状態のまま塗っても、カビ取りの効果が落ちてしまっており、「思ったよりカビが取れない…」という結果に繋がるのです。

カビ取りはお掃除とは別日に行おう!

ここまでの説明で分かるように、カビ取り剤の効果を十全に発揮できるようにするためには、水分などがきちんと乾燥している状態で行わなければいけません。例えば、通常の汚れを綺麗にする目的のお掃除の事を考えた場合、その前にカビ取り剤を使ったお掃除を行い、その後に水垢などを落とす掃除を行うという流れが適切なのです。ただし、安全面を考える場合には、この流れではなく、通常のお掃除とカビ取りは別の日に行うことがオススメです。

というのも、ドラッグストアなどでも購入できる強力なカビ取り剤は、多くの場合「次亜塩素酸ナトリウム」という成分が含まれています。これは漂白剤の主成分になるのですが、酸性洗剤と混ざると有毒ガスを発生させてしまうため、意外に危険なものなのです。近年では、酸性のお風呂洗剤が少なくなっていますので「混ぜるな危険!」といった記載もなくなっていますが、こういった事故を防ぐのは、混ざる機会そのものを無くすのが最も安全だと言えるのです。

お風呂のカビ取りに関しては、「水分が無い状態で洗剤を使う」「通常のお掃除とは別日に行う」ということを意識するだけでもかなり違ってくると思いますよ!

カビ取り剤は長時間の密着が大切

カビ取り剤のCMを見ていると「汚れにしっかり密着し、なかなか垂れていかない!」という宣伝文句を使っているのをよく見かけますよね。実は、カビ取り剤などの洗剤は、汚れに密着している時間が長ければ長いほど汚れが落ちると言われているのです。注意が必要なのは、トイレ掃除用のサンポールなど、強力な酸性洗剤の場合、あまり長く放置すると材質を傷めてしまう場合があることです。

それでは、お風呂などで繁殖してしまったカビの除去に関してはどうでしょうか?「カビ取り専用の洗剤を使ったのにカビが落ちなかった…」と悩んでいる場合、洗剤が密着している時間が短かった…可能性があります。汚れを落とすのと同じく、カビの除去に関しても、カビ取り剤が長時間カビに密着している事が大切で、それができていない場合、カビが残ってしまうことがあるのです。
最近では、粘度が非常に高く垂れにくい泡タイプの洗剤が登場していますが、これはより長くカビに密着できるようにと考えられた工夫なのです。ただし、そうはいっても泡タイプなら一切垂れることはないかというとそうではなく、徐々に垂れ落ちてしまうことになるので「もう少し密着時間が長ければ…」と感じてしまうことも多いです。

頑固なカビ汚れの除去をしたい場合には、「湿布(しっぷ)法」と呼ばれる工夫がありますので、その方法で洗剤の密着時間を延ばしてみましょう。

有効なカビ取り方法

それでは、浴室の頑固なカビ取りを行う時に非常に有効な『湿布(しっぷ)法』をご紹介しましょう。洗剤が垂れてきてしまうからと、何度もスプレーしていてはもったいないですので、以下のような方法を試してみてください。

  • STEP1 カビにスプレーを吹きかける
    ここは通常のカビ取り手順と同じです。
  • STEP2 キッチンペーパーで覆う
    カビ取り剤が垂れ落ちていかないよう、スプレーした場所にキッチンペーパーをかぶせてください。
  • STEP3 さらにカビ取り剤をスプレー
    カビにより多くの除去剤を浸透させるため、ペーパーの上からカビ取り剤をスプレーしましょう。
  • STEP4 しばらく放置する
    カビ取り成分をしっかりと浸透させるため、しばらくこの状態をキープです。10分程度たったら、カビがとれたか確認してみましょう。まだのようであればもう10分待ってみましょう。
  • STEP5 シャワーで洗い流す
    カビが落ちていたらキッチンペーパーをはがし、シャワーでしっかりと洗い流しておきましょう。

お風呂の頑固なカビ取りは、上記のような手順で行うと良く取れます。なお、より長くカビ取り剤を密着させたい場合、キッチンペーパーの上からラップをかぶせて補強するという方法もあります。また、カビの状況によっては一度ですべて取り切るのが難しい場合も多いですし、複数回に分けてカビ取り掃除を行ってみましょう。

ちなみに、市販のカビ取り剤にも、さまざまな種類が存在していますので、「最も長時間密着させるには?」ということを考えて、お掃除する場所ごとにタイプを変えるのがオススメです。例えば、壁や床などでも広範囲のカビ除去ならばスプレータイプの方が便利ですが、ピンポイントなら泡タイプで構わないでしょう。浴槽のパッキンなどに関しては、ジェルタイプをピンポイントに塗るのが最もオススメです。お掃除は、場所ごとに適切な物を選ぶことでより効果的な結果が得られると覚えておきましょう。

非塩素系のカビ取り剤は安全性重視

上述したように、多くのカビ取り剤は「次亜塩素酸ナトリウム」という成分が含まれています。この成分は、「殺菌」と「漂白」の2つの効果があり、この効果から強力なカビ取り剤となり得ているわけです。

しかし近年では、次亜塩素酸ナトリウムなどが含まれていないタイプのカビ取り剤も販売されるようになっています。次亜塩素酸ナトリウムが含まれているものは「塩素系」の洗剤といわれ、要は「混ぜるな危険!」などという注意書きがされるタイプの洗剤になります。こういった洗剤は、小さなお子様が間違った扱いをしてしまうと、有毒ガスを発生させるなど、安全上のリスクがあるのです。しかし、非塩素系のカビ取り剤には、そういった安全上のリスクがなく、お子様に掃除を任せることも可能と人気になっています。

注意が必要なのは、非塩素系のカビ取り剤は、カビ取り剤特有の「ツンッ」とするニオイもないですし、安全なのですが、殺菌力が弱く、漂白作用もないことから、掃除しても綺麗に汚れが落ちたように感じない場合がある点です。
小さなお子様がいるご家庭など、安全性を何より重視したいという方には非塩素系洗剤がオススメですが、とにかくカビ除去能力が大切という場合、塩素系のカビ取り剤を利用しましょう。

カビの色素はどうしても取れない場合がある

住宅の窓などに関しては、結露で生じる水分が原因で、窓のパッキンにカビが繁殖してしまう…ということが考えられます。そして、こういった場所は、お風呂場のように頻繁にお掃除されることがないため、ゴムパッキンの奥深くまでカビが根をはってしまい、カビ除去剤で殺菌したとしても、色素だけ残ってしまう…なんてことがあるのです。

こういった場合、上述した湿布法で何度かカビ取りを行ってみると、漂白効果が届いて色素もとれる場合があります。しかし、何度行っても色素が取れない…なんて場合は、パッキンの交換をするか、諦めるしかないです。

窓部分のカビは、見落とされてしまうことが多いので、定期的にカビの発生状況を確認し、適切にカビ取り剤でお掃除しておきましょう。

まとめ

今回は、お家のお掃除の中でも、特に厄介な部分となるお風呂や窓周辺のカビ取りの基礎知識をご紹介してきました。近年では、ドラッグストアなどにも強力なカビ取り剤が販売されるようになっているため、それを使用すれば、カビが生えても簡単にキレイにできると考える方は多いです。確かに、小まめにカビ取り剤利用してお掃除していれば、簡単にキレイになるのですが、少し掃除を怠ってしまうと、頑固なカビ汚れとして残ってしまい、カビ取り剤を使っているのに、カビが取れない…なんて状況になってしまうのです。

なお、この記事でご紹介したように、カビ取り剤を使っても「思っていたほどカビが取れない…」なんて状況は、カビ取りの方法をあなたが間違っている場合がありますので、この記事でご紹介した注意点をもう一度確認しておくのがオススメです。

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