むとうの家は新型コロナウイルスの影響における木材の値上がり現象、いわゆる『ウッドショック』による建築費値上げは一切おこなわない方針をお約束いたします。
皆さんは、現在日本の住宅市場に『ウッドショック』が非常に大きな打撃を与えている…という情報はご存知でしょうか?このウッドショックは、昨年末ごろより住宅業界で注目され始めていたのですが、この記事を作成している5月中旬現在では、施主様にも影響が出始めていると言われています。実際に、ウッドショックという言葉が一般にも知られてきた現在では「ウッドショック いつまで」「ウッドショック 見通し」と言った検索ワードが増えているようで、多くの方に影響が出始めているのではないかと考えられます。
『ウッドショック』を簡単に説明すると、世界的な木材不足によって木材の価格が急激に高騰しているという問題です。木造建築が多い、日本の住宅市場を考えれば、木材の高騰は決して見逃すことができない問題でありますし、さらに今回のウッドショックに関しては、木材そのものが手に入らない…なんてところまで来ているのです。したがって、これから憧れのマイホームを建てようと計画中の方や、現在建築中という方の中には、工期遅れや建築費の値上げなどのリスクが考えられ、一般の方も決して無視できるような問題ではなくなっています。
そもそも、日本の国土は約7割が森林と言われるスーパー森林大国ですので、「なんで木材不足なんかが?」と思ってしまう方も多いことでしょう。しかし、これだけの森林大国である日本の木材自給率は約3割にとどまっており、7割が輸入木材に頼ってしまっていたことで、ウッドショックの直撃を受けているのです。
そこでこの記事では、そもそも「なぜウッドショックが起こったのか?」と言ったこの問題の背景や、今後住宅市場にどのような影響が生じてしまうのかについてご紹介していきます。
参考:日経新聞「『ウッドショック』広がる 住宅用の集成材が最高値」
ウッドショックとは?なぜ今ウッドショックが?
それではまず、日本の住宅業界などで言われている『ウッドショック』がどのようなもので、なぜ今ウッドショックが起きているのかについて簡単にご紹介しておきます。
冒頭でご紹介したように、ウッドショックは、住宅を建築するのに必要不可欠な木材が「日本に入ってこない…」「急激に高騰している…」という問題の事です。新型コロナウイルスの影響で、さまざまな業界が不調に陥っていると言われますし、「家が建たなくて木材が余るならわかるけど、入ってこないって何なの?」と思ってしまった方も多いかもしれませんね。
しかし実は、今回の新型コロナウイルス問題は、アメリカなどでもテレワークの普及を推し進め、戸建て需要が急激に高くなっているのです。要は、建築木材の多くを海外からの輸入品に頼っていた日本ですが、海外の新築需要の高まりで世界的な木材不足が生じてしまい、日本に輸入する分が確保できずに不足してしまう…という事態に陥っているわけです。
ちなみに、昨年の同時期には、新型コロナウイルスの影響で、トイレなどの住宅設備関連の不足が問題となり、住宅の工期が遅れてしまう…なんてことがありましたね。この問題に関しては、数カ月で解消されたのですが、今回のウッドショックは、それよりも長引くのではないかと予想されているのが現状です。
なぜウッドショックが起きているの?
それでは、コロナ禍で輸入木材が日本に入らなくなっている理由についても考えてみましょう。ウッドショックなどと呼ばれる現在の状況は、主に以下の3つの理由で引き起こされていると言われています。
- ①アメリカの新築需要の高まり
まずは一つ目は、アメリカの状況が関わっていると言われています。アメリカは、歴史的な超低金利ローン状態になっているのですが、これは、コロナ禍によって在宅勤務が増えたことから、戸建て需要が高まっていることが要因で、アメリカ国内の住宅市場が活況になり、木材資源がアメリカ国内で消費されるようになっているのが一つ目の理由です。 - ②中国の木材買占め・高価買取
中国は、世界に先立って新型コロナウイルス問題を乗り越えた国と言われています。そしてその中国でも、住宅市場が活況になっており、大きなマーケットを背景に、輸入木材を高値で買い占めている状況になっているのです。これによって、世界の木材市場相場が変動しており、元々安価で仕入れていた日本が買い負けして調達できない…、もしくは高値で仕入れるしかない…という状況になっています。これが二つ目の理由です。 - ③輸入手段(コンテナ)がない
最後は輸入手段についてです。新型コロナ問題は世界中に大きな影響を与えており、諸外国ではロックダウンなどの強い措置が行われています。そしてこの影響で、運輸業の労働者が減少してしまい、世界中の港でコンテナが滞留してしまうという状況がおきたり、アメリカや中国がコンテナ確保に動くなどの動向で、他に回ってこないという状況がおきているのです。
現在日本の住宅市場で問題視されている『ウッドショック』は、上記のような理由で起きていると言われています。コンテナ不足に関しては、解消されてきていると言われていますが、アメリカや中国での住宅市場の活況はしばらく続くと考えられているため、日本国内において木材が不足する…という状態はすぐに解消することができない…と予想されています。
ウッドショックは海外の状況だけが原因ではない!
ここまでの説明で分かるように、新型コロナウイルスは、日本国内だけでなく、世界中で社会生活の変化を引き起こしており、その影響によって諸外国の住宅市場が活況になり、世界的な木材不足に発展した…というのが主な原因と考えられています。しかし、日本国内の事を考えれば、「外国のせいだ!」と安易に言えないのが実情だと思います。
というのも、冒頭でご紹介したように、日本の国土は約70%が森林というスーパー森林大国な訳です。つまり、日本国内には、そもそも『木材』はたくさんあるはずなのに、諸外国の影響を受けて木材不足に陥ってしまうのは不思議に思ってしまいますよね。実は、この状況というのは、日本国内の森林から木材を得るよりも、海外の木材を輸入したほうが安価に調達できることから、住宅業界で使用する木材の多くを輸入に頼っていたのです。
こういった事情から、国内の林業は長期的な低迷状態に陥ってしまっており、ウッドショックが発生したからと言って「それなら国産の木材を使う!」などという切り替えもできない状態になっているのです。つまり、安易に『安いから輸入木材を利用する!』という油断が、今回の問題の根本的な原因とも考えられるのではないでしょうか?
さら日本では、少子高齢化がかなり進行しており、社会構造的に、今後、新築住宅がどんどん建てられていく…という状況にはなりにくいですよね。したがって、世界的な『木材獲得戦争』の中でも、アメリカや中国などに対抗して買い勝ち続けていくことは難しい状況にあると考えられるわけです。
こういった背景を踏まえると、今後は安価な輸入木材に頼りきりになるのではなく、国産木材を十分に活用していくことが必要になるでしょう。もちろん、長く低迷している国内の林業にいきなり頼るのも難しいと思いますが、徐々にでも国産材の安定供給への道を進む必要があると考えられるのではないでしょうか。
ウッドショックは施主様にどんな影響を与える?
それでは最後に、今回のウッドショックが、これから家を建てよう…、または現在建築中の方に、どういった影響があるのかについても簡単に解説しておきたいと思います。現在、多くのハウスメーカーや工務店において、木材の卸業者から従来通りの仕入れができない状態になっていると言われています。実際に、木材の卸値は昨年同時期と比較すれば、1.3倍ほどにまで高騰していると言われています。さらに、価格が上昇しただけでなく、確保すら難しくなっていることから、5月以降の発注に関しては工期の保証ができないかもしれない…なんて話を耳にするようになっています。
こういった状況により、施主様側にもさまざまな影響が出ると予想されています。施主様側への影響としては主に『建築費の問題』と『納期の問題』があると考えられますので、以下で簡単にご紹介しておきます。
- ①納期遅れの問題について
木材不足によって上棟の延期や工期の延長が発生する可能性があります。納期が遅れてしまうと、新居への引っ越しが計画していたよりも遅くなる可能性がありますので、ローンと現在お住いの家賃支払いが2重で必要になる期間が長くなる可能性が考えられます。 - ②建築費の値上げ
世界的な木材争奪戦が起こっていることから、既に輸入木材の価格が高騰しています。国産木材に関しては十分な量を確保するのは難しい状況ですし、例え国産材を利用したとしても、今までの輸入木材よりは確実に価格が高くなります。そのため、今後は住宅の建築費が値上げされると予想されています。しばらくの間は、利幅を削ることで仕入れ値の上昇を吸収するという対応になると考えられますが、夏以降は各社が値上げに踏み切るのではないかと言われています。
まとめ
今回は、コロナ禍の現在、住宅業界で聞かれるようになってきた『ウッドショック』についてご紹介してきました。この記事でご紹介したように、ウッドショックは、住宅の建築に必要不可欠な木材について、仕入れ価格が急激に上昇してしまっていることや、そもそも仕入れることが難しくなっているという問題の事を指しています。
実は、2020年の終わりごろより、ウッドショックという言葉が聞かれるようになってきていたのですが、2021年5月現在では、実際にお客様側に工期の延長などの影響が出始めているようです。正直な話、今回のウッドショックに関しては、収束の見通しすら立っていない…という状況で、いつまで輸入木材の不足が続き、価格高騰がどこまで行くのかも予想できていない状態です。
これから家を建てようかと考えていた方にとっては、非常に心配な情報かもしれませんが、建売住宅など既に建築されているものに関してはウッドショックによる値上げなどはないと考えても良いでしょう。しかし、これから建築がスタートするような物件になると、木材の仕入れ価格は確実に高騰していますし、そもそも確保がいつできるか分からない…などいった心配もあるでしょう。したがって、既存物件などに「この家なら良いかも!」と考えている物件があるようであれば、急いで決めてしまった方が良いかもしれません。2021年6月以降になると、「家の価格が高騰する」「工期の保証をしてもらえなくなる…」などと言った問題が表面化してくるのではと予想されています。ちなみに、こういった緊急時には、木材と関係ない部分まで値上げしてしまう便乗値上げ業者が登場しますので、見積書などが細部まで確認するのがオススメです。
むとうの家では、ウッドショックの中でも今まで通りの価格でお客様の夢をかなえていくことを約束します!早くから木材の確保にも動いていますので、関西エリアで、新築戸建て住宅をお考えなら、お気軽にお問い合わせください!
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