誰もが憧れるマイホームの購入ですが、実際に新築戸建て住宅を購入できたとしたら、小さなスペースだったとしても、ガーデニングを楽しみたいと考えている方は多いのではないでしょうか?特に、新型コロナウイルス問題があった現在では、自宅内でも楽しめる趣味としてガーデニングを始めるという方が増えていると言われており、中にはコロナ禍の空き時間で庭にアウトドアリビングを作ってみた…なんて強者もいるようです。
しかし、ガーデニング初心者の方など、植物に関する知識があまりない人が、自分の好みだけで庭に植える植物を選んでしまうと、後々大変なことになる危険が存在します。一口に植物と言っても、さまざまな種類の植物が存在しており、植物がもつ特性や古くからの習慣などから「庭に植えてはいけない!」と言われるようなものも存在するのです。
そこでこの記事では、「マイホームを購入したら、ガーデニングを楽しもう!」とお考えの方のため、庭に植えるのがおすすめできない植物をいくつかのカテゴリーに分けてご紹介していきたいと思います。
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「繁殖力が強すぎて」庭に植えるべきではない植物
「庭に植えるべきではない植物」の代表と言えるのがこのタイプです。要は、植物が持つ繁殖力が強すぎて、気付いたときには管理不能になって庭が大変なことになる…というタイプです。
なお、このタイプの植物は、栽培に手間がかからない、素人でも枯らす心配が少ない、日当たりや通風、水の量などもそこまで気にしなくてもOKと、初心者さんがガーデニングを始める時にはピッタリと思えるような特性を持っているのですが、中には想像以上の繁殖力を持っていて、一度庭に根をはってしまうと、根絶が不可能…となってしまうよう再生力を持つものもあります。そのため、最初は自分お庭だけでこじんまりと楽しめていたとしても、いつの間にかその勢力を拡大してしまい、気付いたときにはお隣の庭にまで勢力を伸ばしてしまう…なんて種類の植物もあります。
特にこのタイプは、一見雑草のように見えますし、すぐに駆除できそうに見えるのですが、気付かないうちに地下に茎を伸ばし、アスファルトで舗装されていても小さな隙間からどんどん伸びてしまうようなタイプもたくさんあります。下でこのタイプの代表的な植物を紹介しますが、「育てたかったのに…」というものがあれば、鉢植えで導入するようにしましょう。なお、間違っても、鉢植えを土の上に置かないようにしてください。
ミント
まずはスッキリとした清涼感のあるハーブとして知られる『ミント』です。アイスクリームに添えられたり、手軽にハーブティーを作れる植物としても非常に人気ですね。
ミントは、人に踏まれても大丈夫など、丈夫な植物として有名なのですが、その繁殖力は凄まじいの一言です。さまざまな変種が存在しているのですが、単なる雑草と思っていた庭の植物が実は隣から伸びてきたミントの一種だった…なんてこともよくあります。
ミントは、初心者でも簡単に育てられる、踏まれても問題ないほど丈夫という特徴があることから、グランドカバーにオススメされているような場合もあるのですが、何も考えずにミントを植えてしまうと、お隣さんとトラブルになってしまう可能性もあるので、正直オススメできません。
ドクダミ
日本国内では、昔から民間療法にも使用されているなど、非常に身近な存在であるドクダミは、和風ハーブと言っても良いほど繁殖力が強いです。ドクダミは、独特の匂いがあり、苦手な人も一定数いるのですが、虫よけに利用できる、ドクダミ茶として健康維持に使用している人もいるなど、昔から日本人のすぐ近くに存在し続ける植物として有効活用されています。
しかし、問題となるのは、駆除を考えた時の面倒くささです。というのも、ドクダミは、地下数十cmもの深さまで地下茎が達することもあり、手で引っこ抜くくらいでは根絶するようなことはできず、すぐに伸びてきてしまうほど強い植物です。除草剤を使って駆除する場合には、地中にまで薬剤をいきわたらせる必要があるため、その後に他の植物を植えようとしても、なかなか育たなくなってしまう…なんて植栽に悪影響を及ぼしてしまいます。
こういった特徴から、庭に植えるのはオススメできません。
ナガミヒナゲシ
あまり馴染みのない名称の植物ですが、写真などを見れば「見たことある!」と感じる方が多いと思います。しかし、ナガミヒナゲシは、植栽としては致命的な特徴をいくつか持っているので注意してください。
まずは一つ目の特徴として、種に注意という点です。ナガミヒナゲシは、1個体から何と15万個以上の種を作ることができると言われており、放っておくとどんどん勢力を拡大させてしまいます。そしてさらなる脅威となるのが、根っこに含まれる成分で、ナガミヒナゲシの根っこには、他の植物の成長を阻害する物資が含まれていると言われており、多くの自治体では「在来植物の生育に影響を与える可能性がある」として注意を促しています。さらに、茎にはアルカロイド性の有害物質が含まれていますので、素手で触れた場合には手がかぶれるおそれがあるとされています。
種子が風や自動車のタイヤに運ばれて生息範囲を増やし、今では都会の道端でも見かけるようになっているほどの繁殖力を持っていますので注意しましょう。
「虫が寄ってくる」から植えるべきではない植物
庭に植物を植えるのであれば、ある程度、虫が寄ってくるのは致し方ないと考えなければいけません。しかし、何も考えずに植物を植えてしまうと、人が嫌悪感を感じてしまったり、毒性を持つような虫が大量に発生してしまう恐れがあるのです。虫は自然の一部ですが、人がコントロールしづらい物でもありますので、大量に虫が寄ってくるような植物はできるだけ避けておいた方が良いと思います。
特に、バラ科の植物は、他の植物よりも虫を寄せ付けやすいという特徴を持っていますので、注意が必要です。
桜
日本人にとって特別な植物でもある桜は、庭に植えてみたいと考える人も多いですよね。春になれば非常に美しい景色を見せてくれますので、「なんで桜がおすすめできない?」と疑問に感じてしまう人は多いと思います。
しかし、桜は、毛虫が大量発生する植物で、夏になるとそこら中に毛虫が発生してしまい、庭で子供を遊ばせることができなくなってしまう…なんてことになるのです。皆さんも、公園などに植えてある桜に関して「春はとても素敵な景色を見せてくれるけど、夏は毛虫がたくさんいるから近寄りたくない…」と言った感じのイメージを持っているのではないでしょうか?
夏の桜は、本当に毛虫が大量発生しますので、大きな庭がある家でも、桜を植えるのは躊躇するという方が多いです。
姫リンゴ
姫リンゴは、バラ科の落葉低木で、秋には赤い小さなリンゴのような実をみのらせる植物です。非常に可愛らしい見た目になりますので、園芸用の品種も多数存在します。
しかし姫リンゴは、アブラムシが非常につきやすい植物で、さらにアブラムシを狙ってその他の虫も寄ってきてしまうという特徴があります。可愛らしい植物として植えたとしても、葉っぱの裏側が見えた時に、ビッシリと虫が付いていてゾッとしてしまう…なんて方は非常に多いようです。
虫が苦手…という方は絶対に植えない方が良いと言える植物だと思いますよ。
心理的な理由でオススメできない植物
最後は、古くからある言い伝えや風習など、心理的な理由で庭に植える植物として敬遠されがちなものをいくつかご紹介しておきます。
なお、以下で紹介する植物に関しては、庭に植えたからといって特に問題になるような実害はないと思います。しかし、古くから語呂合わせなどによって「植えると不吉…」とされていて、後からそれを知って心理的なストレスを感じてしまうかもしれないというものたちとなります。
こういった風習や言い伝えは気にしない…という方であれば、特に問題はないと思います。
紫陽花(アジサイ)
まずは紫陽花です。紫陽花は、京都のお寺で良く植えられているというイメージがありませんか?実際に『紫陽花寺』として有名なお寺が存在しており、時期になると多くの観光客が訪れるスポットになっている場合も多いです。
それでは、なぜ多くのお寺に紫陽花が植えられているのでしょうか?実は、紫陽花が植えられているお寺は全国的に存在しており、これはその昔、紫陽花が「死者に手向ける花」であったという説があるからだそうです。他にも、紫陽花の茎には芯が無い事から、庭などに紫陽花を植えた家は、「芯(大黒柱)がなくなる」などと言った迷信が残っているそうです。
現在では、このような言い伝えは無視する方も多いのですが、気にする方は植えない方が良いかもしれませんね。
椿
椿は非常に美しい花を咲かせる植物として有名で、庭に植える人も多いですよね。実際に筆者の実家には椿が植えられていたという記憶があります。
しかし、この植物は、花が咲いて枯れる時には、花びらが散っていく…と言った桜のような落ち方ではなく、花がまるごとバッサリ落ちてしまう…という特徴を持っています。このことから、一昔前まで「打ち首」を連想させるため、庭に植えるべきではないと考えられていたという説があります。
ただ、椿は虫が付きやすいという特徴があるため、本来はコチラの理由で「植えない方が良い」となったのではないかとも思えます。打ち首云々の話は後付けなのでは…とも考えられますね。
まとめ
今回は、憧れのマイホームを購入したら、庭でガーデニングを楽しみたいと考えている方に向け、オススメできない植物の種類について解説してきました。最後にご紹介した、心理的な植物に関しては、あくまでも古くからの言い伝えですので、気にならない方は無視しても構わないと思います。しかし、繁殖力が強すぎる植物や虫を寄せてしまう植物に関しては、管理が非常に手間がかかるため、本当にオススメできません。
こういった植物は、自分たちだけの問題ではなく、周辺に住んでいる人たちにも迷惑をかけてしまう可能性があり、ともすれば近隣トラブルを引き起こしてしまう原因にもなってしまうのです。例えば、お隣が植えている樹木のせいで、夏になると自宅にも虫がたくさんやってくる…なんてことになると、誰でも嫌な気持ちになってしまいますよね。
コロナ禍で、ガーデニングなどを楽しむ時間は増えていますが、自宅に植える植物に関しては、きちんとそれぞれの特性を掴んでおかなければ、トラブルの元になってしまうと考えた方が良いですよ!