今回は、新築戸建て住宅購入後、実際に引っ越す前に行っておきたいことについてご紹介していきます。この記事では、実際に新居で生活を始めた際に困らなくても良いよう、基本的な項目をいくつかご紹介していきたいと思います。
誰もが憧れる新築戸建て住宅の購入ですが、実際に購入した時には、テンションが上がってしまい、新居に引っ越した後の事ばかり考えてしまうものです。しかし、新たな場所でスムーズに生活を始めるためには、引っ越し前に準備しておかなければならないことがたくさん存在します。言われてみれば「確かに必要なことだ!」と納得できる物ばかりなのですが、必要なことをしっかりとリストアップしておかなければ、意外に忘れてしまっている方が多く、後々困ってしまう…なんて状況が多いのです。
そこでこの記事では、新居での生活に困らなくても良いよう、住宅購入後、引っ越しまでにすべきことをご紹介していきます。
家を買った後、引っ越し前にすべきこと!
それでは、憧れのマイホームを手に入れた後、引っ越しまでに行っておくべきことをご紹介していきましょう。事前に「何をしなければならないのか?」ということを、リストアップし段取りを決めておくことで、新居での生活もゆとりある物になるはずです。以下で、一般的に必要だと言われている事柄についてご紹介しておきますので、メモに取っておきましょう!
- ご近所さんへの挨拶回り
- 購入した新居の火災保険加入
- 各種ライフラインの切り替え手続き
- 内覧会(完成検査)で家に不備が無いかきちんとチェック
- 不用品の破棄など、新居への引越し準備
- 引っ越し業者の選定
- お子様がいるご家庭は、転校や転園の手続き
- 新しい家の掃除
- 各種住所変更手続き
こう見ると、引っ越し前からやらなければならないことは多いですね。直前にバタバタしなくても良いよう、きちんと段取りを組んでおくことがオススメですよ。
以下で、それぞれについてもう少し詳しくご紹介しておきます。
①ご近所さんへの挨拶回り
新居に入居する前には、改めてご近所さんに挨拶しておきましょう。これは新築住宅に限らず、中古住宅を購入した場合も同じです。あなたが住宅を購入し、そこで生活を始める前から、近隣の住人さんには多大な影響を与えてしまう可能性があるのです。例えば、
- 注文住宅の場合、工事の騒音や大型トラックの出入り
- 荷物の搬入などで、生活道路を塞いでしまう時間が生じるかも
- 引っ越しの際の騒音や、通行の邪魔
このように、新居で生活を始める前から、近隣の方には一時的なストレスや迷惑をかけてしまう恐れがあるのです。したがって、引き渡し日や引っ越しの日が決まっている場合は、あらかじめそのお知らせもかねてご挨拶に回っておきましょう。そうすることで、その後のご近所付き合いもスムーズにいくと思います。
②火災保険の加入
新居の購入が決定し、引き渡し日が決まった場合、火災保険の適用を引き渡し日に設定しておくのがオススメです。引き渡しが完了すれば、購入した不動産は、施主もしくは所有者の責任管理下になります。引渡し前であれば、建築会社や不動産会社にその責任があるため、万一の際でも販売会社側が責任を取ってくれます。
例えば、引き渡し日ではなく、実際に住み始める日を火災保険の適用日にしてしまった場合、「引き渡し日⇒引っ越し日」までの間は無保険の状態になってしまいます。この間に、台風などの天災や火災などに見舞われた場合、誰からも保障を受けることができない…なんて最悪のケースが考えられるのです。こういった事情もあり、火災保険の適用は、引っ越してから住み始める日ではなく、引き渡し日に設定するようにしましょう。
③ライフラインの切り替え
賃貸住宅でも良く言われますが、ライフラインは住み始める前に手続しておくのがオススメです。新たに住み始める場所と、退去する場所を管轄する自治体、利用する電気やガスなどのエネルギー関係、インターネットの会社など、必要な手続きはたくさんあります。
新居を不動産会社や建築会社から購入する場合、住み始める地域でのライフラインの連絡先は教えてもらうことができます。しかし、連絡自体は自分で行って各種手続きを進めなければいけないのです。特にインターネット回線に関しては、簡易的な工事が必要になる場合もあり、時期によっては工事に時間を要することも珍しくありません。したがって、引き渡し日がわかった段階で、早々に手続きを済ませておけば、住み始めるタイミングで利用することができるようになります。
こういった手続きを、引っ越し直前に行う場合、他にもやることが多くて、何かが抜けてしまっていた…なんてケースが多くなってしまいます。必要な手続きは、早めに済ませておくようにしましょう。
④家に不備がないかチェック
新築住宅の完成検査は内覧会などと呼ばれます。この内覧会は、完成した住宅に不備がないか、図面と相違はないか、設備に不具合が無いかをチェックするためのものです。売主や施工会社の担当者が立会い、何らかの欠陥を見つけた場合には、手直しのため修繕工事を行います。
入居後に欠陥を発見した場合には、責任の所在があいまいになってしまう場合がありますし、工事のためにせっかく設置した家具などを動かさなければならない…なんてケースが考えられます。したがって、後々の不要な手間を無くすためにも、内覧会の時点でしっかりと確認しておかなければいけません。事前に内覧を行う際、営業担当者さんに、ガスや電気、水などの準備をしてもらっておけば、実際に住む場合に生じてしまいがちな問題をきちんと発見できるようになります。
なお、内覧会でのチェックポイントは以下のような点です。
チェック場所 | チェック内容 |
---|---|
ドアの開閉方向(図面と比較) | ・引き戸と開き戸など、図面と相違が無いか ・扉の開く方向は正しいか |
壁、窓、収納場所の位置(図面と比較) | ・窓や壁の大きさが図面と相違ないか ・収納の大きさは正しいか ・収納内容に変更はないか ・窓の規格に相違が無いか ・窓の内容(材料など)が変更されていないか |
照明について(図面と比較) | ・ダウンライトなど照明の数が相違ないか ・後付け照明器具の設置位置は正しいか |
コンセントやスイッチ(図面と比較) | ・コンセント、スイッチは位置・数とも正しいか ・インターネット、電話回線の設置数、位置が正しいか |
屋外について | ・外壁や基礎にひび割れ、欠けが無いか ・外構工事で未完成の部分があれば、その完成時期 ・土地の境界について ・隣地所有者と共用の物がないか |
室内や天井裏について | ・ドアや窓、収納扉に違和感がないか ・水回りの不具合、異音が無いか ・床下内部にゴミが残っていないか ・歩いている時に、床から異音がしないか ・天井裏に雨漏りの後などが無いか ・断熱材や防水シートに破れが無いか ・換気扇など、配管に不備がないか |
確認すべきチェックポイントは多いのですが、きちんと確認しておかなければ、後々トラブルになってしまう危険があります。内覧会は、図面との相違やあなたの注文内容がキチンと反映されているのかを確認する場ですので、慎重にチェックを行い、気になる点があればすべて伝えるようにしましょう。
⑤不用品の処分
ここからは、いよいよ引っ越しに向けての準備となります。新居の購入時は、大型家具や家電を買い換える方が非常に多いです。そのため、もともと使用していた家具の処分方法についてもしっかりと考えておかなければいけません。引っ越しは、荷物が多ければ多いほど高くなってしまいますので、不用なものは引っ越し前に処分したほうが節約することができます。
不用品の処分に関しては、自治体の回収に回す、リサイクルショップに買い取ってもらう、フリマアプリやネットオークションで売却するなどと言った方法が最も安くつきます。しかし、自治体回収の場合は、回収してもらえる物品が限られますし、フリマアプリなどは売れるまでに時間がかかったり、売れたとしても配送にかなりの手間がかかるなどのデメリットが存在します。
したがって、大型家具などの不用品が多い場合には、不用品回収業者に処分を依頼するのが最もオススメかもしれません。小さなものは自治体回収に出し、大型の不用品は専門業者を利用するなど、賢く不用品の処分を行いましょう。
関連記事:引っ越しに伴う不用品回収はどこに相談する?実は引っ越し業者にまとめて依頼すると損かも!
⑥引っ越し業者の選定
引っ越し業者の選定は意外に重要です。そもそも引っ越しは、依頼する時期によって補償やサービス内容、引っ越し代金までもが変わってしまう業界ですので、本当に慎重に選ばなければならないのです。最近では、一括見積サイトで簡単に見つけられると思いますが、一括見積経由での引っ越し後にトラブルになった…なんてケースも少なく無いのです。
したがって、引っ越し業者は、一括見積の金額だけで決めるのではなく、以下のようなポイントもしっかりとチェックしておくのがオススメです。
- 口コミサイトなどで、実際の評判や対応力を確認する
- オプション内容など、自分が求めるサービスがあるのかを比較
- そもそも自分が希望する引っ越し日程が可能なのか
- 最後に引っ越し料金
上記のような点をしっかりとチェックしておきましょう。最近では、SNSなどで業者名を検索すれば、実際の利用者の生の声が確認できるようになっています。したがって、こういった情報を上手に利用して業者の良し悪しを調べておきましょう。
なお、引っ越しにも繁忙期と閑散期があり、繁忙期は引っ越し料金が割高になってしまいます。余裕があるのであれば、繁忙期を外して引っ越しするのがオススメです。
⑦お子様の転園・転校の手続き
お子様がいるご家庭であれば、早めに転園、転校の手続きを進めておかなければいけません。保育園や幼稚園の転園、小・中学校の転校時にはさまざまな書類が必要になり、私立か公立かによって手順などが微妙に異なります。
実際の手順や必要書類については、転入先の施設に問い合わせてみてください。
⑧新居のお掃除
中古住宅だけでなく、新築住宅の場合でも、実際に住み始める前に換気や掃除をしておきましょう。中古住宅の場合、現状引き渡しとなる場合もありますので、専門業者によるハウスクリーニングを依頼しなければならないケースも考えられます。
中古住宅では、『現状有姿渡し』と呼ばれる引き渡し方法がありますので、これがどういったものなのか理解しておかなければ、住み始める際に困ってしまう場合があります。『現状有姿渡し』は、以下のような状態で引き渡されると考えておきましょう。
- 損傷箇所がある場合でも、補修なしで引き渡し
- 床材の剥がれがあることも
- ワックスは未再施工
- 壁材の汚れや剥がれはそのまま
上記のような事が考えられますので、引っ越しの前にしっかりと修繕・掃除をしなければいけません。内容によっては、ハウスクリーニングやリノベーションなど、専門業者に依頼したほうが良い場合もあります。
新築でも中古でも、清掃や換気を十分に行うことで、シックハウス症候群の予防になりますので、住み始める前に必ず行うようにしましょう。
まとめ
今回は、新築住宅購入後、引っ越しまでに行っておきたいことについてご紹介してきました。憧れのマイホームを購入する場合、さまざまな物件を見たり、業者と打ち合わせを行ったり、ローンの審査があったりと、実際に購入するまでにもさまざまな壁が立ちはだかります。そのため、ようやく購入する家が決まったとなれば、安心してしまう方が非常に多いのが実情です。
しかし、この記事でご紹介したように、マイホームを購入したとしても、実際にそこに住み始めるまでにはさまざまなことをしなければならないのです。面倒に思うかもしれませんが、こういった事を怠ってしまうと、新生活をスタートした直後にトラブルに見舞われてしまう…なんて危険があるでしょう。
ちなみに、ここで紹介した内容は、まだまだ序の口で、他にも各種税金の処理や、個人的に加入しているサービスの変更手続きなど、やらなければならないことは多いです。一生で最も高額なお買い物になる住宅の購入ですので、余計なトラブルを抱えなくても良いよう、事前に「しなければならないこと」をピックアップしておくのがオススメですよ!