『土地を売りたい!』土地売却を成功させためのコツとは?

土地の売却を検討した際には、誰でも「できるだけ高く!」「できるだけ早く!」売却したいと希望することでしょう。しかし、一般の方であれば、土地売却がどのようにして進んでいくのかすらイマイチ理解できていませんし、高く売却するための注意点などもさっぱり分からない…と悩んでしまう方が多いです。

もちろん、このような場合でも、信頼できる不動産会社に出会うことができれば、何の知識がない人であっても土地の売却を成功にまで導いてくれます。しかし、可能な限り自分の希望通りに売却を成功させたいのであれば、全て不動産会社の言いなりになるのではなく、あなたもきちんと知識を仕入れておいた方が良いでしょう。

そこでこの記事では、土地売却を成功させるためにおさえておきたいコツをご紹介していきたいと思います。なお「そもそもどんな流れで土地の売却は進むの?」など、基本的なフローに疑問を持っている方は、以下の記事もご参照ください。

関連記事:売る人も買う人も知っておきたい、土地売却の基本的な流れについて

土地売却を成功させるためのポイント

土地の売却を考えている方にとって、何よりも大きな希望は『出来るだけ高く売却したい!』ということではないでしょう。この部分に関しては、不動産会社に任せておけば、勝手に高値で買ってくれる人を見つけてくれると考えている方も少なくありません。
しかし、勘違いしてはいけないのが、「不動産会社は売却を成立させるのが仕事!」だということです。もちろん、可能な限り高値で売却するための対策を行ってはくれますが、あくまでも「売却できる金額で売却する」のが不動産会社なのです。したがって、「高く売りたい!」と考えているのであれば、そのためのコツを自分でもおさえておかなければいけないのです。ここでは、皆さんがおさえておきたいポイントをご紹介します。

①土地の境界が明確か?

土地の境界が明確でない場合、高値で売却する事が難しいです。これは、建築規則のルールから外れてしまい、土地の価値が下がってしまう恐れがあるためです。また、境界があいまいなままだと、隣人とトラブルになってしまうことも多いですので、売却前に確定測量図の手続きを済ませ、境界線を明確にしましょう。

②値下げ交渉時のことも考えておく

土地の売却価格を決める時には、値下げ交渉されたときの価格をあらかじめ想定しておくべきです。これは、高額になりやすい土地の売却は、買主から価格交渉されることが一般的だからです。基本的に、売り出し価格を100%とすると、成約価格は87.5%程度に収まると言われていますので、その値下げ分を予め考慮しておくのです。したがって、土地の売却価格は、相場価格から10%程度加算した価格設定にするなどの工夫が必要です。

③土壌汚染のチェック

土地を高額で売却したいのであれば、土壌汚染の有無を調べておく必要があります。例えば、以前その土地が「何に使われていたのか?」ということでも、土地の価格は上下してしまいます。売却を考えている土地に関して、以前ガソリンスタンドだった、病院、工場、焼却場だったなどという場合には、土地の価格が下がってしまう可能性があります。

④地盤調査も重要

土地の売却時には、地盤調査も重要な要素です。売却予定の土地が、頑丈な地盤の場合、地震などの自然災害で大きな被害が出てしまうリスクが減り、住宅を建てやすいと判断されるからです。地盤調査は、専門業者に依頼することになるのですが、それなりの時間がかかることを想定しておき、買主が見学するまでに完了しておくような予定を立てておきましょう。

⑤立地条件が良いなら、古家は壊さない

古家付き土地として売却するか、あえて更地にして売却するかは土地売却時の悩みの種になりやすいです。家の状態によっては、解体費がかかっても更地にした方がメリットがある時もあるのですが、立地条件が良い土地の場合、古家付き土地のままでも高値で売却できるケースが多いです。更地にしてしまうと、固定資産税が大幅に高くなってしまいますので、じっくりと時間をかけて売却したいと考えている場合などは、特に注意しましょう。

⑥売却タイミングが重要

土地をできるだけ高く売りたいなら、相場が高い時期を見極めて売却するのが鉄則です。「土地の相場なんてそこまで変わらないのでは?」と考えてしまう方もいますが、売却価格は景気などにかなり左右されてしまいます。したがって、できるだけ高く売却するためにも、実勢価格などを算出してもらい、タイミングを見極めるようにしましょう。土地売却を成功させるためには、焦りは禁物です。

⑦複数の不動産会社に相談してみる

土地売却を進める時には、不動産会社に相談するのが一般的です。そして、不動産会社によって、土地の見積価格などが変わってしまいますので、最初に出会った不動産会社が良さそうと思っても、複数の不動産会社に相談するのがオススメです。この行動は、あなたの土地の『相場』を掴むためにもとても役立ちます。

⑧隣地を買い足した方が良い場合もある

家を建てるには建築基準法が関係します。そしてこの法律では「土地に幅4m以上の道路と敷地が2m以上接していない場合、家が建てられない…」などと定められているのです。つまり、このような状況の土地であれば、そのまま売却しようと思っても、高値が付く可能性は低いです。こういった場合には、隣地を買い足して家を建てられる条件にしてから売却すると、土地全体の価格が上昇する可能性があります。もちろん、自己判断でするのではなく、専門家である不動産会社にきちんと相談してから決める必要はあります。

⑨あまりに広い場合は、分割して売却

⑧とは逆で、あまりに広い土地の場合でも、なかなか買い手がつかない時があります。特に中途半端に広い土地の場合は、逆に不便に思われてしまい、買い手がつかないことがあるのです。こういった場合、その土地をいくつかの土地に分割して売却すれば、買主もちょうど良い家を建てやすいという判断になりますので、売却価格が上がることがあります。分割して売却する場合には、土地の境界線を明確にしなければいけません。

土地売却時の注意点

最後に、実際に土地売却を進める際に注意しておきたいポイントについても簡単にご紹介しておきます。

①ローンを完済し、抵当権を抹消しておく

抵当権付きの土地の場合、いつ不渡りがあり売却されてしまうか分からないため、買い手が非常につきにくくなってしまいます。これはローンが残っている土地も同様です。後々のトラブルを回避するためにも、ローンと抵当権には細心の注意をはらっておきましょう。

②土地面積をしっかりと把握する

土地を売却する際には、登記内容と現在置かれている状況に食い違いが生じてしまっていることがあります。したがって、売却前に土地の測量を行い、土地面積をしっかりと把握しておきましょう。

③土地査定は複数必要

土地の査定は、1社だけに依頼するのはよくありません。そもそも、一般の方は土地の価格などあまりわかりませんし、1社が提出してきた査定額が妥当なのかどうかの判断などできる物ではないでしょう。また、不動産会社にも得手不得手がありますので、できるだけ高く売りたい場合には複数社に査定してもらい、高値で売却してくれそうな会社に依頼するのがオススメです。

④売却条件を明確にする

売却条件は以下のような点を確認しておきましょう。

  • 売買する土地の表示について
  • 売買代金と手付金の支払い方法など
  • 公租公課の精算について
  • ローン特約の有無について
  • 契約違反による解除がないかの確認
  • 瑕疵担保責任について

上記の中でも、特に契約違反による解除や瑕疵担保責任に注意しましょう。この部分の確認を怠ってしまうと、後々違約金や損害賠償が発生してしまうリスクがあります。

⑤信頼できる不動産会社、担当者なのか?

土地売却を成功させるためには、何より信頼できる不動産会社に出会うのが重要です。さらに、相談する不動産会社に、信頼に値する担当者がいるのかも注意しておかなければいけません。以下のようなポイントで、担当者さんが信頼できるか見極めましょう。

  • 説明内容にきちんと根拠があるのか?
  • ローン残債や物件詳細をきちんと聞いてくれるか?
  • 自分に合ったプランをキチンと考えてくれ、提案してくれるか?
  • 手順をしっかりと踏まえて、契約を媒介してくれるか?

信頼できる不動産会社・担当者というのは、どのような場合でも不動産会社側の都合ではなく、お客様側の都合に合わせて話を進めてくれるものです。また、担当者さんとは長い付き合いになる場合がありますので、人間性があなたと合うのかも確認しておいた方が良いですよ。ここで信頼できる会社、人に出会えれば、高確率で満足のいく土地売却になると思います。

まとめ

今回は、不動産売却を考えている方のため、不動産の売却を成功させるためにおさえておきたいコツをご紹介してきました。不動産の売却など、人生の中でもそう何度もある事ではありませんし、ほとんどの方が手探り状態で行っているものです。しかし、「何も分からないから全てを不動産会社に任せる…」なんて考え方をしていたのでは、自分の要望通りに売却を進めていくことなど難しいと考えなければいけません。

まずは、この記事でご紹介した内容を頭に入れておき、自分に不足している知識を調べることからスタートしてみてはいかがでしょうか。そして、それでも分からないことがあれば、不動産会社に相談し、一緒に売却を進めていくというのが大切です。