大阪は洪水に気をつけなければいけない地域?
都道府県で見る!大阪府の水害
大阪府で想定されている水害は、河川氾濫・内水氾濫・津波の3種類があげられます。
河川氾濫とは、河川の水位が堤防よりも上回ったときや堤防が壊れたときに河川の水が流れ込む氾濫のことです。
大阪では、淀川・神崎川・大和川・寝屋川・第二寝屋川・安威川・東除川・平野川・平野川分水路の氾濫が想定されています。
内水氾濫とは、町に降った雨が下水道などで排水できずに溜まってしまい、発生する浸水のことです。
ポンプによる排水がなければ、降雨を河川へ排水できない雨水を内水と言います。
南海トラフでは、今までにマグニチュード8レベルの地震が100~150年周期で発生しており、
津波による浸水被害が想定されているようです。
大阪で水害に弱い地域
過去に起こった水害を把握しておくことで、どのエリアが比較的安全なのかが分かります。
市役所へ行けば「浸水実績図」が閲覧可能です。
また、水害に弱い地域は地名を見れば分かるとも言われています。
特に「灘」「牛」「沢」「川内」「竜」「深」の6つの文字が水害を連想させるものとして例示。
これは過去の土地利用に関する漢字や言葉が残されている可能性があるということです。
あくまでもヒントの一つとして、参考にしてみてはいかがでしょうか。
想定しておくべき水害
氾濫・浸水・津波などの水害を想定して、まずは身の回りの備えが大切です。
防災マップなどで避難場所・避難経路の確認、大雨が降った場合の浸水予想を把握しておきましょう。
その際、避難場所や経路は実際に歩いてみて念入りに確認をすることが大事。
また、2階以上の建物へ避難すれば良いのか、外へ避難すれば良いのかを考えておきましょう。
貴重品などは浸水の心配がない場所に保管してください。
日頃から家の周りを点検するように心がけることも大切です。
下水道の入り口でもある排水溝や側溝にゴミを溜めていませんか?
掃除の際に砂やゴミを入れたり、排水溝の上に荷物を置いてふさがないように注意しましょう。
防災マップで浸水の可能性がある地域や土地の低い地域に住んでいる方は、防水用に
土を袋に入れ一定の高さに積み上げて使用する土のうなどの準備をしておく必要があります。
対象の地域では、土のうの貸し出しを行なっているところもあるようです。
大雨などの注意報や警報発生時に土のうの貸し出しを依頼しても問合せが集中する恐れがあるため
なるべく日頃から備えておくことをおすすめします。
大阪の水害対策
市街地の9割が平坦な低地の大阪市。
そのため自然な排水が難しく、浸水しやすい地形になっています。
大阪での水害対策の取り組みは、10年に1回の大雨である1時間60ミリの雨を想定して、下水道整備を進めているそうです。
しかし、短時間で非常に強い雨が降った場合は浸水が発生している模様。
抜本的な対策として、「新今里~寺田町幹線」「淀の大放水路」などの主要な下水道幹線の設計・ポンプ施設の新増設を行なっています。
さらに、局所的大雨の被害を軽減する目的で、近年の被害状況の原因分析や調査を実施するなどして、
「集中豪雨被害軽減対策」にも取り組みを進めているそうです。
しかし、整備を整えた地域でも未だ浸水することがあるため、
地域の皆さんに日頃から身の回りでできる水害対策の呼びかけを積極的に行なっています。
もし、強い雨が降り出して雷が鳴り始めた場合、警報が発令されていないかこまめに気象情報や防災情報を確認しましょう。
大阪市降雨情報提供サービスや民間サービス情報など、地域に特化した情報サイトを活用するのも一つの手段です。
常に最新の情報を取り入れられるように、前もって情報源を用意しておいてください。
家庭でできる水害対策
ゲリラ豪雨や台風などによって起こる浸水被害は、日頃からの備えで最小限に抑えることができます。
家庭で簡単にできる対策もあるので、ぜひ参考にしてみてください。
水害に関する情報収集や各家庭での取り組みで、浸水被害の軽減に努めていきましょう。
まだ浸水の浅い段階の水害時に有効な対策は、ゴミ袋などを使用した「簡易水のう」です。
作り方は40L程度の家庭用ゴミ袋などを二重にして、半分ほど水を入れて閉めます。
袋の強度が心配なら重ねる枚数を増やしてください。
何個か作った簡易水のうを出入り口などに隙間なく並べて使います。
しかし、上に積み上げて使用することができないので、水深およそ10cmが限度です。
出入り口などに長めの板を設置して、両側を水のうや土のうで固定する「止水板」という対策もあります。
適度な長めの板がない場合には、タンス・ロッカー・テーブル・ボード・畳などでも代用可能です。
大阪の予測津波被害
ここでは、大阪府内で津波による被害が大きいエリア、小さいエリアなどを確認します。
30年以内に60~70%の確率で発生すると言われる南海トラフ地震。
自然災害を止めることはできない以上、人間の知恵で自然災害から身を守るしかありません。
南海トラフ地震による津波に注意
大阪への津波被害が予測される原因は、他でもない、南海トラフ地震です。
南海トラフ地震とは、東海、東南海、南海の連動的な地震のこと。
そのエネルギーはマグニチュード8レベルと想定されています。
地震の揺れ自体の被害も大きいのですが、港湾都市である大阪の場合、甚大な津波被害も想定されます。
大阪府が発表した予測津波被害マップ等を参照し、大阪における予測津波被害について解説します。
津波による被害が大きい地域と小さい地域
津波による地域別の想定死者数を見てみます。
あまり用いたくはない想定数字なのですが、リアルなところを考えるうえでは避けることはできません。
1m以上の津波が来た場合には、100%の確率で死亡すると想定しています。
最も多いのは、大阪市西区の19,833人。次いで多いのが、同市北区の16,198人。
あとは上から順に、同市淀川区の13,511人、同市港区の8,744人、同市福島区の8,404人、同市此花区の7,873人…、という順です。
逆に大阪市内で津波被害の少ないエリアを想定死者数で見ると、中央区の1人、鶴見区の9人、住吉区の40人といったところです。
また、大阪市以外における津波による想定死者数は、多い順番に、高石市の2,285人、泉大津市の1,967人、岸和田市の1,901人。
逆に少ないエリアは、和泉市の0人、豊中市の3人などとなっています。
津波から家を守る、身を守る
東日本大震災の教訓から、大阪府は、最悪の事態を想定した場合の数字を発表しています。
地域をご覧いただければ分かるとおり、その多くは沿岸部になります。
ただし、津波は川を逆流して氾濫を起こすことがあるため、沿岸部だけが危険というわけではない点に注意が必要です。
家を新築する際には、このように、南海トラフ地震を想定した場所選びも大切です。
ただし、大阪府は同時に次のような発表もしています。
「地震発生後、5分~10分以内に全員が避難した場合、津波による死者は大阪府全体で0人」
場所選びとともに、迅速な避難方法、避難ルート、避難場所を、各人しっかりと想定しておくことが大切です。
大阪市で安全な場所は?
上記の津波の記事によると、大阪市内では3番目に被害の少ない区が住吉区ですね。
住吉区といえば奈良県から大阪府にかけて流れている一級河川の「大和川」。
今回のような豪雨になると大和川の氾濫が心配ですが、
昭和57年8月に起きた大和川の氾濫以降、大阪市が大和川の水害対策のために大規模な工事を行ったので
それ以降氾濫はないようです。
むとうの家は、大阪市住吉区の住まいのアドバイザーとして地域に根ざしてもうすぐ25年。
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